フィルタープレスのメリット・デメリット解説|目詰まりや含水率対策

2026年07月27日

フィルタープレスのメリット・デメリット(目詰まり・含水率対策の全体像)

実際に稼働しているフィルタープレス

フィルタープレスは、汚泥やスラリーを加圧して固液分離する装置として、めっきや金属加工をはじめ多くの工場の排水処理で使われています。固形分をしっかり捕えながら水分を絞り出せるため、汚泥の減容化に役立つ、信頼性の高い方式です。

一方で、現場では「圧搾しても含水率が思うように下がらない」「ろ布がすぐに目詰まりして処理量が落ちる」「ろ布の交換やカス落しの手間が負担になっている」「産業廃棄物の処分費が年々重くのしかかる」といった声もよく聞かれます。とくにめっき排水のように、重金属を水酸化物として沈殿させたゲル状の汚泥では、こうした悩みが起こりやすくなります。

こうした悩みの多くは、ろ布を使わない脱水方式に切り替えることで解消できる場合があります。ろ布がなければ目詰まりやカス落しの手間そのものがなくなり、含水率を半分以下まで下げられれば、産業廃棄物の量も大きく減らせます。実際に、めっき排水の処理で含水率80%前後だったケーキを40%以下のパウダーにし、産業廃棄物を約70%削減できた例もあります。

アメロイドのGR40型を使うとパウダー化し、含水率が下がる

本コラムでは、フィルタープレスの仕組みとメリットを正直に整理したうえで、目詰まりと含水率が下がらない課題の原因と対策を掘り下げ、最後に、いま触れた「ろ布を使わずに含水率を下げる方式」を具体的に解説します。フィルタープレスの導入や入れ替えを検討している方、いま使っている設備の悩みを解消したい方は、ぜひ参考にしてください。

フィルタープレスとは?仕組みと種類をおさらい

フィルタープレスの仕組み(加圧ろ過による固液分離)

はじめに、フィルタープレスがどのような装置なのかを簡単に確認します。すでにご存じの方は読み飛ばしていただいてかまいません。

フィルタープレスの基本と仕組み(加圧ろ過による固液分離)

フィルタープレスは、ろ過のなかでも「加圧ろ過」に分類される装置です。ろ過には重力ろ過、真空ろ過、加圧ろ過の三つがありますが、フィルタープレスはポンプで圧力をかけ、強制的に水分を押し出す点に特徴があります。

構造としては、ろ布を張った多数の「ろ板」を並べ、板と板のあいだにできる空間(ろ室)へ汚泥(スラリー)を圧入します。送り込まれた汚泥のうち、水分はろ布を通り抜けてろ液として排出され、固形分はろ布の表面に捕えられて板状の「ケーキ」として残ります。一定量のケーキができたらろ板を開き、ケーキを剥離して回収します。これを一つのサイクルとして繰り返すことで、汚泥を脱水していきます。

機種によっては、ろ室の片側にゴム製の膜(ダイアフラム、隔膜)を備え、ろ過のあとにこの膜へ加圧水や空気を送ってケーキをさらに物理的に圧搾するものがあります。この圧搾をどこまでかけられるかが、ケーキの含水率を大きく左右します。

フィルタープレスの主な種類(単純加圧式・圧搾式/手動・全自動)

単純加圧式と圧搾式(隔膜式)の違い

フィルタープレスは、圧搾の方式と自動化のレベルで分類できます。圧搾の方式では、加圧ろ過だけで脱水する「単純加圧式」と、加圧ろ過のあとにダイアフラムでさらに絞る「圧搾式(隔膜式)」に大きく分かれます。より低い含水率をねらう場合は、圧搾式が選ばれることが多くなります。

自動化のレベルでは、ろ板の開閉やケーキの剥離を人の手で行う手動式から、これらを機械が担う半自動式、一連の動作を自動化した全自動式まであります。処理量が多く、人手を抑えたい現場ほど、自動化された機種が選ばれる傾向にあります。

フィルタープレスのメリット

フィルタープレスのメリット

フィルタープレスが長く支持されてきたのには理由があります。デメリットを正しく理解するためにも、まずは強みを正直に押さえておきます。

高い固液分離性能で含水率を低く抑えやすい

フィルタープレスの最大の強みは、高い圧力で水分を物理的に絞り出せることです。脱水方式のなかでも比較的低い含水率のケーキを得やすく、ダイアフラムによる圧搾を併用すれば、汚泥の性状によってはさらに水分を減らせます。乾いたケーキが得られれば、そのぶん廃棄物の重量と体積が減り、処分費や運搬費の抑制につながります。

幅広い汚泥に対応でき、ろ液の清澄性も高い

ろ布の材質や目開き、ろ板のサイズを汚泥の性状に合わせて選べるため、無機性の汚泥から金属系の汚泥まで幅広く対応できます。原液の濃度や粒径が多少変動しても処理しやすく、汎用性の高さは大きな利点です。ろ布で固形分をしっかり捕えるので、ろ液(分離後の水)の清澄性が高いことも特長です。

大規模処理や製造ラインへの組み込みに対応

ろ板の枚数を増やすことで処理量を大きくでき、大規模な排水処理にも対応できます。バッチ処理のため連続運転には向きませんが、一回あたりの処理量を増やすことで補え、製造ラインに組み込んで運用されている例も多くあります。構造そのものは比較的シンプルで、導入実績が豊富なことも安心材料になります。

フィルタープレスのデメリット

信頼性の高いフィルタープレスにも、構造のうえでどうしても避けにくい弱点があります。とくにめっき排水のような汚泥では、これらが顕著に表れることがあります。ここでは、現場で課題になりやすい点を順に見ていきます。

ろ布の目詰まりによる性能低下(最大の課題)

ろ布の目詰まりはなぜ起こるのか

フィルタープレスはろ布で固液分離を行うため、ろ布が目詰まりすると性能が大きく低下します。汚泥中の微細な粒子がろ布の織り目に食い込んだり、油分やスケール、結晶分がろ布の表面に付着したりすると、水分が通りにくくなり、ろ過の速度と脱水の性能が落ちていきます。

目詰まりは運転中だけの問題ではありません。脱水運転を終えたあとにろ布が乾くと、ろ布に残った母液(ろ過しきれずに残った液)の水分が蒸発し、溶けていた成分が析出して結晶化します。これによってろ布が硬化・収縮し、短い期間で目詰まりが進むことがあります。目詰まりが進むと、同じ処理量を保つために運転時間が延び、処理量そのものも落ちていきます。

ろ布の洗浄・交換・カス落しといったメンテナンスの手間

目詰まりを抑えるには、ろ布をこまめに洗浄する必要があります。さらに、剥離しきれずにろ布へ残ったケーキを落とす「カス落し」の作業や、劣化したろ布の交換も欠かせません。ろ布は消耗品であり、汚泥の性状や使い方によって交換の頻度は変わります。これらの作業には人手と時間がかかり、稼働を止めて対応しなければならない場面も出てきます。

含水率が下がりきらない汚泥がある(とくにめっき排水の水酸化物スラリー)

フィルタープレスは含水率を下げやすい方式ですが、汚泥の性状によっては思うように水分が抜けないことがあります。その代表が、めっき排水の処理で発生する汚泥です。

めっき排水には、ニッケルや亜鉛、クロムといった重金属が含まれます。これらは一般に、アルカリ剤でpHを調整して金属を水酸化物として沈殿させ、凝集剤でフロック(かたまり)にして固液分離する「水酸化物法(凝集沈殿法)」で処理されます。このとき生じる金属水酸化物のフロックは、構造のなかに大量の水を抱き込んだ、ゲル状の性質を持っています。

ゲル状で保水性の高い汚泥は、いくら圧力をかけても水が抜けきらず、含水率が高いまま残りがちです。実際、めっきの水酸化物スラリーをフィルタープレスで脱水しても、ケーキの含水率は80%前後にとどまることが少なくありません。出てきたケーキの重さの大部分が水である、ということになります。さらに、こうした汚泥は粒子が細かく粘りがあるため、ろ布の目詰まりも起こりやすいという、二重の難しさを抱えています。

バッチ処理による非連続運転と、高圧運転に伴うコスト・スペース

フィルタープレスは、汚泥の圧入、ろ過・圧搾、ケーキの排出という工程を一サイクルずつ繰り返すバッチ処理です。そのため、止まらずに処理し続ける用途には向きません。また、水分を絞り出すために高い圧力が必要で、強力な加圧ポンプや多数のろ板・フレームを備えるぶん設備が大きくなりやすく、運転にかかる電力や設置スペースもあらかじめ考えておく必要があります。

フィルタープレスの目詰まり・含水率が下がらない原因と対策

含水率が下がらない理由

目詰まりも、含水率が下がらないことも、まずは「なぜ起きるのか」を押さえると、打つべき対策が見えてきます。ここでは原因と対策を整理し、そのうえで、運用の工夫だけでは下げきれない領域についても正直にお伝えします。

ろ布が目詰まりする原因と対策

ろ布の目詰まりは、一つの原因で起こるわけではありません。主な原因と、それぞれに対する対策を整理すると、次のようになります。

原因 主な対策
微細な粒子がろ布の織り目に入り込む(ブラインディング) ケーキを剥離したあとに圧力水でろ布を洗浄し、入り込んだ粒子を流す。汚泥に合った目開き・材質のろ布を選ぶ
運転後にろ布が乾き、母液の成分が析出・結晶化して硬化する 運転終了後にろ室へ水を張り、ろ布を湿った状態に保つ。固着した結晶分は酸・アルカリによる薬品洗浄で溶かす
油分やスケールがろ布の表面に付着する 前段で油分を分離・除去しておく。定期的な薬品洗浄でスケールを取り除く
ろ布の目開きが汚泥に合っていない、またはろ布が劣化している 汚泥の性状に合わせてろ布を選定する。劣化したろ布は早めに交換する
供給するスラリー(原泥)の濃度が低下し、処理効率が落ちる 凝集・沈殿の条件を見直し、供給するスラリーの濃度を安定させる

基本は、ケーキを剥離したあとの洗浄をこまめに行い、汚泥に合ったろ布を選ぶことです。これに前処理や運転後の湿潤保持を組み合わせると、目詰まりの進行を遅らせ、ろ布の寿命を延ばすことが期待できます。

フィルタープレスで含水率が下がらない原因と対策

目詰まり・高含水率への対策

含水率が下がらない背景には、汚泥そのものの性質と、運転条件の両方があります。代表的な原因と対策は次のとおりです。

原因 主な対策
汚泥が親水性で水を抱き込みやすい(とくに金属水酸化物のゲル状フロック) 消石灰などを加えて汚泥の構造を変え、水を抜けやすくする。ただしゲル状の汚泥では下げ幅に限界がある
凝集が過剰または不足で、フロックが脱水しにくい状態になっている 凝集剤の種類や添加量を最適化し、脱水しやすいフロックをつくる
圧搾圧が不足している、または圧入・圧搾の時間が短い ダイアフラム式で圧搾圧を高める。圧入・圧搾の時間を適切に確保する
ケーキが厚すぎて、内部まで水が抜けない ろ板の構成や運転条件を見直し、適切なケーキ厚みにする

汚泥の濃度や粒径、pHといった条件を把握したうえで、凝集と圧搾の条件を合わせ込むことが基本です。ただし、次に述べるように、めっき排水の水酸化物スラリーのような汚泥では、これらを尽くしても含水率が大きく下がらないことがあります。

運用改善では限界があるケースと、「方式を変える」という選択

ここで正直にお伝えしておきたいのは、運用の工夫だけでは下げきれない領域があるということです。とくにめっき排水の水酸化物スラリーは、構造のなかに水を抱き込んだゲル状の汚泥です。圧搾圧を高めても、凝集や前処理を工夫しても、機械的に水を絞るというアプローチであるかぎり、含水率80%前後という壁にぶつかりやすくなります。これは装置の不調ではなく、汚泥そのものの性質によるものです。同時に、こうした汚泥は粒子が細かく粘りがあるため、目詰まりも起こりやすく、対策を重ねても手間がついて回ります。

対策を尽くしても改善が頭打ちになったときに検討する価値があるのが、脱水の「方式そのもの」を変えるという選択です。フィルタープレスのように圧力で水を絞るのではなく、汚泥を遠心分離と乾燥でパウダーにしてしまう方式であれば、これまで壁になっていた含水率を大きく下回ることができます。次の章で、その具体例を見ていきます。

目詰まり・高含水率の課題を解決する新技術|遠心分離+乾燥でパウダー化する「GR40型」

ここからは、フィルタープレスとは異なる発想で、めっき排水の汚泥を含水率40%以下のパウダーにする装置を紹介します。液体浄化装置の専門メーカーである株式会社アメロイドが開発した、全自動スラリー回収脱水装置「ドライセパレータGR40型」です。

全自動スラリー回収脱水装置 ドライセパレータGR40型
製品名 GR型
タイプ 遠心分離+ドラム乾燥
含水率 10〜40%
用途 排水から汚泥を回収し粉で排出

GR40型とは(遠心分離とドラム乾燥でスラリーをパウダー化する、ろ布を使わない方式)

GR40型は、フィルタープレスが使う「ろ布で圧搾する」方式をとりません。代わりに、遠心分離機とドラム乾燥機を組み合わせて、スラリーをパウダーに変えます。

GR40型の作動原理(遠心分離+ドラム乾燥)

仕組みはこうです。まず、排水処理で発生したスラリーを遠心分離機に供給し、遠心力で柔らかいペースト状にします。次に、このペーストをドラム乾燥機の表面へ薄く延ばします。パンにバターを塗るように薄く広げることで、少ない熱量でも短時間で乾燥でき、乾いたものをパウダーとして掻き落とします。遠心分離機とドラム乾燥機を組み合わせたからこそ実現した、スラリーのパウダー化です。ろ布を使わないことが、あとで述べる目詰まりやメンテナンスの問題に効いてきます。

水分の多いスラリー(左)が、GR40型によって含水率40%以下のパウダー(右)になる

水分の多いスラリー(左)が、GR40型によって含水率40%以下のパウダー(右)になる

ケーキ含水率80%から、パウダー含水率40%以下へ。産業廃棄物量を大きく削減

GR40型はスラリーを含水率40%以下のパウダーにして排出します。

産業廃棄物を約70%削減(フィルタープレス100kg/日→GR40型約30kg/日)

フィルタープレスから出てくる含水率80%前後のケーキと比べると、水分が大きく減るぶん、廃棄物の重量も体積も大幅に小さくなります。

具体的な例で見てみます。含水率80%のケーキが一日あたり100kg出ている場合、その内訳は固形分20kg、水分80kgです。同じ固形分20kgを、GR40型で含水率を下げてパウダーにすると、一日あたりおよそ30kgまで減ります。産業廃棄物の量にして、約70%の削減です。処分費は廃棄物の重量に応じてかかるのが一般的ですから、量が減ればそのまま処分費の削減につながります。めっき汚泥は重金属を含み、処分の単価も高くなりがちなので、重量を減らす効果は金額の面でも大きく効いてきます。

他の脱水方式とGR40型の比較

フィルタープレスとGR40型の違い

脱水の方式ごとに、得られる含水率や運転の特徴は異なります。代表的な方式とGR40型を整理すると、次のようになります。

方式 含水率の目安 連続運転 ろ布等の目詰まり 脱水の原理・特徴
フィルタープレス
(加圧・圧搾)
約55〜70%(水酸化物スラリーは80%前後になりやすい) バッチ あり(ろ布) 加圧ろ過とダイアフラム圧搾。機械脱水のなかでは低含水率をねらいやすい
遠心脱水機
(デカンタ)
約65〜85% 連続 なし 遠心力で沈降・分離する。動力は大きめ
ベルトプレス 約75〜85% 連続 あり(ろ布) 二枚のろ布で挟み圧搾する。大量処理向きで洗浄水が多い
スクリュープレス 約75〜87% 連続 比較的少ない スクリューで圧搾する。低動力だが脱水率は標準的
GR40型
(遠心分離+乾燥)
40%以下 連続(全自動) なし(ろ布レス) 遠心分離で脱水後、ドラム乾燥でパウダー化する。乾燥まで行うため含水率を大きく下げられる

含水率の数値は、汚泥の性状や前処理、運転条件によって変わるため、あくまで一般的な目安です。表からわかるのは、フィルタープレスをはじめとする機械的な脱水方式は、水を「絞る」ことで含水率を下げるため、ゲル状の水酸化物スラリーでは限界があるということです。GR40型は遠心分離で脱水したうえでドラム乾燥まで行うため、絞るだけでは届かない含水率まで下げられます。乾燥の熱源には、工場の余剰蒸気を利用することもできます。

ろ布レスだから、目詰まりやカス落しがなく、全自動・消耗品なしで運用できる

GR40型はろ布を使いません。そのため、ろ布の目詰まりを心配する必要がなく、カス落しの作業やろ布の交換も不要です。フィルタープレスで手間になりがちな作業から解放されることは、現場にとって大きな利点です。

運転も全自動で行えます。操作盤の起動ボタンを押すだけで運転を開始し、安定してパウダーを排出します。デイリータイマー機能を使えば、就業時間に合わせて自動で起動・停止することもできます。ろ布のような消耗品がないため、ランニングコストを低く抑えられる点も特長です。人手をかけずに、汚泥の減容を続けられる装置だといえます。

めっき排水での実績(ニッケル・亜鉛・クロム系スラリーをパウダー化)

ニッケル・亜鉛・クロム系スラリーをパウダー化した実績

GR40型は、めっき排水の処理で実際に使われ、成果を上げています。ニッケル合金系のスラリー、亜鉛系のスラリー、クロム-ニッケル系のスラリーといった、めっき現場で発生するさまざまなスラリーをパウダーにしてきた実績があります。汚泥の種類によってパウダーの色合いは異なりますが、いずれも水分の多いスラリーが、扱いやすい乾いた粉状になります。

受賞多数の環境装置

GR40型は、その環境性能と技術が評価され、数多くの賞を受けています。優秀環境装置表彰の中小企業庁長官賞、ものづくり日本大賞の特別賞、神奈川工業技術開発大賞の大賞、かながわ産業Navi大賞の環境部門大賞、兵庫県発明賞などです。産業廃棄物の削減に加え、運搬回数の削減や最終処理にかかるエネルギーの低減を通じて、CO2の削減にも貢献する装置として位置づけられています。

既存の排水処理フローに組み込める(処理フロー例)

GR40型は、いまある排水処理の流れに組み込んで使えます。一般的なめっき排水処理では、廃水槽からpH調整槽(アルカリ貯槽)、凝集沈殿槽(凝集剤貯槽・中和槽・酸貯槽)へと進み、重金属を水酸化物として沈殿させてスラリーを得ます。このスラリーをGR40型に送ってパウダー化し、分離されたろ液は下水へ放流します。フィルタープレスが担っていた脱水の工程を、GR40型に置き換えるイメージです。設置スペースに合わせた仕様の調整にも対応しており、現場に合わせて導入できます。

ドライセパレータGR40型の詳細・仕様・カタログはこちら

めっき排水処理の流れと課題の解説はこちら

失敗しない選び方|フィルタープレスとGR40型の見極め

どちらを選ぶ?設備選定フローチャート

脱水の方式は、汚泥の性状や処理量、コストによって最適解が変わります。フィルタープレスとGR40型のどちらが自社に合うかを見極めるための観点を整理します。

汚泥の性状と目標とする含水率から考える

最初に確認したいのは、扱っている汚泥の性状です。一般的な無機汚泥で、ある程度の含水率まで下げられれば十分という場合は、フィルタープレスをはじめとする機械的な脱水方式で対応できることが多くあります。一方で、めっき排水の水酸化物スラリーのようにゲル状で水が抜けにくい汚泥や、含水率をできるかぎり下げて産廃量を抑えたい場合は、遠心分離と乾燥でパウダー化するGR40型のような方式が、有力な選択肢になります。

処理量・連続性・自動化のレベルから考える

一日に発生する汚泥の量、連続して処理する必要があるか、どこまで人手を減らしたいかも判断材料になります。大量の汚泥を連続的に処理したいのか、就業時間に合わせて自動で動かしたいのかによって、適した方式や機種は変わります。メンテナンスにかけられる人手や、ろ布のような消耗品の管理を続けられるかどうかも、あわせて考えておきたいところです。

産廃コストの観点から考える

方式を選ぶうえで見落とせないのが、産業廃棄物の処分費です。処分費は廃棄物の重量に応じてかかるのが基本なので、含水率を下げて重量を減らせれば、毎月の処分費はそのぶん下がります。含水率の高い汚泥を大量に処分している現場ほど、減量による削減額は大きくなります。装置の導入費用と、処分費や運搬費、手間の削減額を比べて、どのくらいで回収できるかを試算してみると、判断がしやすくなります。

アメロイドのフィルタープレス対策・減容装置が選ばれる理由

汚泥の減容や含水率の課題を解決するパートナーとして、アメロイドが選ばれている理由を整理します。

1959年の創業から積み上げた信頼と実績

より良いあり方を考える AMEROID
制御盤の調整を行うアメロイドのスタッフ

アメロイドは1959年の創業以来、60年以上にわたって液体浄化ひと筋に製品の改良を重ね、これまでに累計20万台以上の装置を製造現場へ届けてきました。重工業から食品工業まで、幅広い業界での豊富な導入経験にもとづき、お客様の課題に合った最適なご提案が可能です。

自社設計・自社製造の確かな品質

CADで設計図面を確認するアメロイドのスタッフ
製造現場で機器の調整を行うアメロイドのスタッフ

アメロイドの装置は、設計から製造まで自社で一貫して行なっています。機械本体だけでなく、制御盤の設計・製造まで自社で手がける機械・電気一体のものづくり体制により、品質を高いレベルで管理しています。現場の処理量や設置スペースに合わせたエンジニアリングにも対応できます。

効果検証のための綿密な確認(液体分析・ラボテスト)

ラボテストに使用する設備の並ぶ工場内
採取した液体を分析用ボトルに回収するアメロイドのスタッフ

「本当に効果が出るのか」を確かめないまま装置を導入するのは不安なものです。アメロイドでは、実際の汚泥を使った社内でのラボテストにより、どの程度まで乾燥しパウダー化できるかを事前に確認できます。汚泥の性状や一日の処理量といった条件を確かめたうえで機種を選定するため、導入後のミスマッチを防げます。ご希望に応じて、導入済みのお客様の現場見学についてもご相談を承っています。

導入効果を数値で証明する自社の液体分析センター

液体分析センターでの分析の様子
サンプルを確認するアメロイドの液体分析センター

アメロイドは、自社内に液体分析センターを保有しています。汚染度・粒径分布・水分値などを分析し、導入前の効果検証から導入後の経過観察、運用改善までを数値でサポート。実機と同じ原理で減容化のテストを行うこともできるため、「本当に効果が出ているのか」を体感ではなくデータで確認できます。

課題に応える60種を超える豊富な商品群

フィルタ・遠心分離機・油水分離機・排水処理装置まで60種類以上

フィルタ、遠心分離機、油水分離機、排水処理装置まで、アメロイドは60種類以上の液体浄化装置をラインナップしています。ひと口に「汚泥」「排水」といっても、その中身は現場ごとにさまざまです。豊富な選択肢の中から課題に合う一台を選定できるのは、液体浄化の専門メーカーならではの強みです。

全国6拠点の安心アフターフォローと予防保全

全国6拠点マップ(横浜・東京・名古屋・神戸・福山・福岡)
メンテナンス作業を行うアメロイドのスタッフ

装置は導入して終わりではありません。アメロイドは横浜・東京・名古屋・神戸・福山・福岡の全国6拠点を構え、定期点検・部品交換・トラブル対応にサービスエンジニアがスピーディに対応します。メンテナンス契約プランや、IoTを活用した遠隔監視サービスにより、導入後の安定稼働を継続的に支えます。

導入事例:めっき排水の汚泥を減らした現場

事例1:めっき排水の汚泥をパウダー化し、産業廃棄物を削減(めっき・表面処理)

排水処理でフィルタープレスを使い、含水率80%前後のケーキが大量に発生していた現場で、ドライセパレータGR40型を導入。スラリーを含水率40%以下のパウダーにすることで、産業廃棄物の量を大きく削減し、処分にかかる負担を抑えています。

事例2:ニッケル・亜鉛・クロム系スラリーへの対応(めっき各種)

ニッケル合金系、亜鉛系、クロム-ニッケル系といった、めっき現場で発生するさまざまなスラリーをパウダー化した実績があります。汚泥の種類が変わってもパウダー化できることが確認されており、自社の汚泥で試してから導入を判断できます。

このほかの事例は、導入事例ページでご覧いただけます。

フィルタープレスの含水率・目詰まりに関するよくある質問

Q. フィルタープレスで含水率がなかなか下がらないのはなぜですか?

A. 汚泥の性状が大きく関係します。とくにめっき排水では、重金属を水酸化物として沈殿させるため、ゲル状で水を抱き込みやすい汚泥になります。こうした汚泥は圧力で絞っても水が抜けきらず、含水率が80%前後にとどまりやすくなります。機械的に水を絞る方式に共通する性質で、装置の不調というより、汚泥そのものの特性によるものです。

Q. ろ布の目詰まりやカス落しの手間をなくすことはできますか?

A. ろ布を使わない脱水方式に変えることで、こうした手間そのものをなくせます。アメロイドのGR40型は、遠心分離とドラム乾燥でスラリーをパウダーにする方式で、ろ布を使いません。そのため目詰まりの心配がなく、カス落しの作業やろ布の交換も不要です。全自動で運転できるため、人手の負担も抑えられます。

Q. いまフィルタープレスを使っていますが、GR40型に置き換えられますか?

A. 導入できます。ただし現時点では、フィルタープレスを撤去するのではなく、残したままGR40型を追加する形をおすすめしています。pH調整や凝集沈殿といった前段の処理はそのまま活かし、日常の脱水はGR40型が担ってスラリーをパウダー化します。フィルタープレスを残すのは、1〜2年に1回程度、槽内を清掃する際にフィルタープレスでの処理が必要になる可能性があると見ているためです。なお、将来的にはフィルタープレスを撤去してGR40型へ置き換えられるよう、サービスの拡充も検討しています。現場の設置スペースや処理量に合わせた仕様の調整にも対応していますので、まずは汚泥の分析からご相談ください。

Q. めっき汚泥の含水率を40%以下にすることはできますか?

A. 圧力で絞る機械的な脱水では難しい水準ですが、遠心分離と乾燥を組み合わせるGR40型は、スラリーを含水率40%以下のパウダーにする装置です。ただし、実際にどこまで下がるかは汚泥の性状によって差があるため、導入前にテストで数値を確認することをおすすめします。フィルタープレスのケーキと比べて、産業廃棄物量を大きく減らせます。

Q. 導入前に効果を確かめることはできますか?

A. できます。アメロイドの液体分析センターで自社の汚泥を分析し、減容化の効果を数値で確認できます。あわせて、社内でのラボテストにより、実際の汚泥がどの程度まで乾燥しパウダー化できるかを導入前に確かめられます。また、ご希望に応じて、GR40型を導入済みのお客様の現場を見学いただけるようご相談をすることも可能です。数値と実例の両面から確認したうえで、導入をご判断いただけます。

まとめ:含水率と目詰まりは、方式を変えれば解決できる

フィルタープレスは、高い圧力で固液分離を行う信頼性の高い脱水方式で、機械的な脱水のなかでは含水率を低く抑えやすい装置です。一方で、ろ布の目詰まりや、その洗浄・交換・カス落しといった手間、そしてめっき排水の水酸化物スラリーのように含水率が80%前後までしか下がらない汚泥がある、という課題も抱えています。

目詰まりや含水率は、ろ布の洗浄や前処理、圧搾条件の見直しといった運用の工夫である程度は軽減できます。それでも改善が頭打ちになる場合には、脱水の方式そのものを変えることが、根本的な解決につながります。アメロイドのドライセパレータGR40型は、遠心分離と乾燥でスラリーを含水率40%以下のパウダーにし、産業廃棄物量を大幅に削減します。ろ布を使わないため目詰まりやカス落しの手間がなく、全自動で運用できる点も、現場の負担軽減に直結します。

「フィルタープレスの含水率が下がらない」「ろ布の目詰まりや汚泥の処分に困っている」。そんなお悩みをお持ちでしたら、まずはアメロイドにご相談ください。液体分析やラボテストでの検証を通じて、最適な方法のご提案からサポートいたします。

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フィルタ
特徴

ミクロンオーダーのフィルタで油や水といった液体から夾雑物を除去。

フィルタ
用途

作動油、潤滑油、水グリなどの浄化。

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遠心分離機
特徴

回転で生まれる遠心力で比重の異なる物質を分離。
回転が速いほど精度が上がり細かな物質を回収できる。

用途

焼入油、クーラント、塗装ブースのスラッジ回収。

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油水分離機
特徴

遠心式:遠心力で油と水の比重差を利用して分離。
ドライ式:油に乾燥空気を吹き込み、水を取り込み回収。
コアレッサ式:ろ材に水または油を吸着させ粗粒化して回収。

油水分離機
用途

洗浄液、圧延油、防錆油などの浄化。

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排水処理装置 製品詳細はこちら
排水処理装置
特徴

遠心式:遠心力と比重差を利用し廃液から夾雑物や油を回収。
減圧蒸留式:真空を作り沸点を下げ、少ない熱量で蒸留し廃液を減容。
脱水乾燥式:遠心機で回収した有価物を薄く延ばし少ない熱量で乾燥。
フィルタ式:水に含まれる有機物を吸着してBODを下げる。

排水処理装置
用途

食品工場の排水一次処理による生物処理の負荷軽減、自社で処理できない廃液の減容、めっき工場のスラリーをパウダー化し、有価物回収など。

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切粉脱油システム 製品詳細はこちら
切粉脱油システム
特徴

切粉に付着した切削油や切削液を分離除去。
破砕機やコンベアなどと組み合わせた一連のシステム化を提案可能。

用途

アルミ、鋳物、真鍮、銅などの各種金属切粉の脱油。

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クーラント掃除機 製品詳細はこちら
クーラント掃除機
特徴

クーラントタンクの掃除に特化した装置。
タンクの液抜き不要。
水溶性・油性どちらにも対応。

用途

クーラントタンクのスラッジ回収。
クーラント液の浄化。

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